豆知識

熊が冬眠する時期はいつ?冬眠する理由や場所も解説!

熊

冬の今山に行ったら熊に出会う可能性はあるのかな…。

冬眠してれば安心ですが、万が一のことを考えると怖いですよね。

 

今回はその熊の冬眠について、

  • 冬眠する時期
  • 冬眠する理由
  • 冬眠する場所

の三点をお話していきたいと思います。

 

熊が冬眠する時期は?

冬

実りの秋にはたくさん食べて冬支度にそなえ、寒くなると本格的に穴を探し始める熊。

 

実際に冬眠するのは、平均して12月~4月

 

本州の熊は春を迎える4月頃になると目覚めますが、気温の低い北海道では5月まで眠り続ける熊もいるそう。

つまり熊の冬眠期間は、「冬がきた」から「春がきた」までの“熊時計”で決まるんです。

 

また熊の冬眠期間は食料事情によっても変わります。

主食のどんぐりが豊作だと冬眠に入る時期が遅くなり、逆に不作の年には早まります。

食べ物がたくさんあるときには、熊の冬支度ものんびりなんですね。

熊が冬眠に失敗すると?

では冬の間全ての熊が冬眠しているかというとそうでもありません。

 

中には冬眠に失敗してしまう熊もいるんです。

 

そんなドジな熊が?と驚きですが理由は主に二つ。

  • 冬眠用の穴が見つからない
  • 餌がなく食いだめできていない

書いていて悲しくなるくらい切実な理由です……。

 

冬眠に向いている場所は早い者勝ちでどんどん無くなっていきますし、食いだめができなければ冬の間のエネルギー源が不足して死んでしまいます。

そうなると焦った熊はなりふり構わず餌を探し回るので、冬眠中だと思って山に入った人間と遭遇したり、人里に降りてきたりして事故に発展するケースも出てきます。

 

熊の冬眠は12月~4月と長いものですが、全ての熊が無事に眠りにつけるとは限らないと心得ておきたいですね。

 

熊が冬眠する理由は?

熊

そもそもどうして熊は冬眠するのでしょうか?

それはこんな大仕事があるからなんです。

  • 冬を乗り切るため
  • 出産するため

山の木々は冬には枯れてしまい、熊はどんぐりを食べることができません。

寒さの厳しい山で普段通りに動き回れば、体力を消耗し、やがては栄養不足で死んでしまいます。

そこで熊は、秋に大量に食いだめをして、冬にはできるだけ動かずに過ごす知恵を身につけたのですね。

 

そしてもうひとつの大事な理由が「出産をする」こと。

 

なんと妊娠中のメスの熊は出産から授乳までを寝ながらこなすんです。

そして春には元気な子熊とともに穴を出るんですね。

人間のお母さんもうとうとしながら夜中に赤ちゃんにミルクをあげたりしますが、寝ながら出産するのはさすがに驚きです。

熊は冬眠?冬ごもり?

冬眠と冬ごもり。

よく似ていますが違うのは体の活発さで、熊の場合正しくは「冬ごもり」と呼びます。

 

体温を限界まで下げて完全に仮死状態になる爬虫類や両生類とは違って、冬眠中の熊の体温は普段より4~6℃ほど下がるだけ。

そのため筋肉や骨もあまりおとろえず、眠りからもさめやすいと考えられています。

 

「食べるものもないしあんまり動かないでごろごろしてよ~っと。じっとしてると眠くなってくるなあ」と自主的におこもりするのが熊の冬眠なのです。

 

熊が冬眠する場所は?

山

では熊が安心してごろごろとおこもりできるのはどんな場所?

それは山の中のこんなところで見つけられます。

熊が冬眠する場所

  • 木の下に自分で掘った穴
  • 大木に自然とできた空洞
  • 自然とできた洞窟
  • 他の動物が掘った穴
  • 岩の隙間

どれも冷たい雨や雪をしのげる場所ですね。

 

熊にとってのベストは、入口が狭くて奥行きがあり、再奥が広い穴。

自分で作るときには鋭い爪を使って4m~8mも掘り進むとか。

 

とはいえ穴を掘るにも体力がいるので、中にはアナグマがせっせと掘った穴を拝借するちゃっかり者の熊もいるようです。

熊が冬眠する場所は性格にもよる?

人間と同じように熊にもそれぞれ個性があるもの。

熊の性格によって冬眠する場所も違うようで、実際にこんな目撃例があります。

(1)鈍感タイプ

天井のない木の穴にお尻だけはめて、雨や雪をものともせず眠る野生的なスタイル。

(2)慎重タイプ

人が近づけない険しい崖に穴を掘り、入り口を枯葉でふさいで、さらに中にも枯れ草を丁寧に敷き詰めた万全なスタイル。

性格によってこんなに違うんですね。

 

鈍感タイプの熊のように適当なほうが、案外たくましく自然界を生き抜いていけるのかも?

まとめ

意外と知らない熊の冬支度。

  • 熊が冬眠する時期は12月~4月頃
  • 熊が冬眠する理由は「冬を乗り切るため」と「出産のため」
  • 熊が冬眠する場所は自分で掘った穴や洞窟や岩の隙間

カレンダーもないのに冬がくれば眠り春になれば起きる“熊時計”には驚かされます。

 

またメスの熊が冬眠中に出産という大仕事をしていたなんて!

眠い目をこすりながら赤ちゃんのお世話をするところは、熊も人間も同じなんですね。

 

人里に冷たい風が吹いたら、山の中では「くまあなにこもる」冬支度が始まっているかもしれません。