豆知識

ペットボトル飲料を冷凍すると味の濃さが変わる?原因や改善策は?

ペットボトル

年々暑くなる日本の夏。

2018年は記録的な猛暑で、テレビでもさかんに熱中症予防が特集されていましたね。

 

予防策として、ペットボトルに凍らせた飲み物を持ち歩いていた方も多いのではないでしょうか。

乾いた体に冷たい飲み物をぐいっと一口……生き返る瞬間です。

 

でも、あれ?ペットボトル飲料を凍らせて飲むとなんだか味が変!

 

そこでこの記事では、ペットボトル飲料を凍らせると味が変わる原因とその改善策をまとめました。

ペットボトル飲料を美味しく冷凍する方法をマスターして、これからの夏を乗り切りましょう!

 

ペットボトル飲料を冷凍すると味の濃さが変わる原因は?

ペットボトル飲料

キンキンに凍らせておいたペットボトル飲料。

そろそろ溶けてきたかな~と楽しみに飲んでみると、「あれっ?最初は味が濃いのに途中から味がしない!」とびっくりしたことはありませんか?

 

私も、真夏にコーラを冷凍したらとても飲めないくらいに味が変わってしまったことがあります。

味が濃いか薄いかを通りこして、完全に未知の飲み物になっていました。

 

せっかく美味しいペットボトル飲料なのに、冷凍すると味の濃さが変わってしまう。

その原因は液体が凍る速さの違いにありました。

ペットボトル飲料を冷凍すると味が変わる理由

ペットボトルで人気のスポーツ飲料やジュースには、果物のエキスに糖分といった水以外の成分が含まれています。

これらは不純物といって、水に比べると凍りにくく溶けやすい性質。

なので飲料をそのまま凍らせると、水が先に凍り、後から不純物が凍っていきます。

 

そして溶けるときには逆に不純物から溶けていくため、飲み始めはエキスや糖分が凝縮されていて味が濃くなるんですね。

後から溶けてくるのは純粋な水なので、元がどんなに味の濃い飲料でも途中からほとんど水の味に……。

 

最初から水なら美味しく飲めるけれど、うっすら元の味を感じなくもない水を飲むのって意外とつらいものがありますよね。

 

ペットボトル飲料を美味しさそのままで凍らせる改善策は?

ペットボトル飲料は凍らせると味が変わってしまうことがわかりました。

でも氷を入れるだけでは薄くなったりすぐにぬるくなったり……やっぱりペットボトルごとキンキンに凍らせて飲みたい!

 

というわけで、簡単にできる改善策をご紹介します。

美味しさそのまま!味を変えないペットボトルの冷凍方法

  1. ペットボトルに半分だけ飲み物を入れ、残りは別の容器に移して冷蔵庫で冷やしておく。
  2. 半分飲み物の入ったペットボトルを斜めにして冷凍庫で凍らせる。
    容器に空の部分ができるくらいの傾きでOKです。
  3. 完全に凍ったらペットボトルを取り出して、冷やしておいた残りの飲み物をボトルの中に注ぐ。
    外に持っていく場合は出かける直前に注いでくださいね。

こんなふうに、斜めにするだけで美味しさそのままにペットボトル飲料を冷凍できるんです。

これは後から液体を注ぐことで、液体と凍った部分の表面積が同じになり味が均一になるため。

また半分だけ凍らせることで解けやすくなり、シャーベット状で飲み物を楽しめる嬉しいおまけ効果もありますよ。

 

冷凍専用のペットボトルじゃなくても凍らせて大丈夫?

味が変わらないなら何本でも冷凍しておきたくなる!

でも気になるのが、「冷凍専用のペットボトルじゃなくても凍らせて大丈夫?」ということ。

コンビニなどでは青いキャップの冷凍専用ボトルが販売されていますが、他の飲み物も冷凍して持ち歩けたら夏には嬉しいですよね。

 

結論から言うと、中身を少し減らせば冷凍専用ボトルでなくても大丈夫

 

この項では「普通のペットボトルを凍らせるとどうなるのか」「中身をどのくらい減らせばいいのか」をお話ししていきます。

ペットボトルを凍らせると爆発する!?

ペットボトルを凍らせると爆発するって噂を聞いたことはありませんか?

実は本当なんです。

といっても過激な爆発ではなく膨張による破損で、起こるのもまれなので安心してくださいね。

 

水は凍ると体積が大きくなるので、液状でおさまっていた容器に入りきらなくなり、容器を内側から押し広げていきます。

するとペットボトルが耐えきれず、破れてしまうのですね。

ペットボトルを冷凍するとラベルが切れてしまうことがありますが、これも膨張によるものです。

中身を減らせば普通のペットボトルも冷凍できる

ではペットボトルの膨張を防ぐにはどうしたらいいかというと、意外と簡単。

 

増える分の水の量をあらかじめ減らしてしまいましょう。

 

水の膨張率は1.1倍なので……

といってもイメージしにくいですよね。

目安としては、

  • 500mlなら1口分
  • 1000mlなら2口分

このくらいを冷凍する前に減らしておくと膨張を防ぐことができます。

 

ペットボトルが破損すると密封性が下がり、飲料の品質が損なわれてしまいます。

また指を切ったりと怪我の面でも危険なので、冷凍専用以外のペットボトルを凍らせるときには数口分減らす習慣をつけておくと安心ですよ。

 

まとめ

  • ペットボトル飲料を凍らせると味が変わるのは水と不純物で凍結・融解の速さが違うため
  • ボトルを斜めにして凍らせ、後から液体を注ぐと味を変えずにペットボトル飲料を冷凍できる
  • 冷凍専用以外のペットボトルを凍らせるときには中身を数口分減らす

凍らせると味が変わるのは仕方がないのかなあと思っていましたが、簡単な工夫で美味しくて安全にペットボトル飲料が冷凍できるんですね。

何本も作っておけば、お家で飲むのはもちろん、職場やレジャーなどどこにでも気軽に持っていけて熱中症の予防に役立つこと間違いなしです。

 

これからはいろいろなペットボトル飲料を凍らせて、楽しみながら暑さを乗り切ってみてはいかがでしょうか。