みなさんは「三社参り」をご存知でしょうか?
三社参りを経験したことがあるという人もいれば、したことがないという人もいますよね。
三社参りは一部の地域で行われているものですが、どんな意味や御利益があるのでしょうか?
また、どんな風に行うのが正しいのでしょう?
今回は、そんな三社参りについて、意味や御利益、正しい参拝方法、どうして見積もの神社をお参りするようになったのかの由来なども一緒に、ご紹介したいと思います。
三社参りとは?
三社参りとは、福岡県を中心に、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、大分県、鹿児島県、山口県、広島県、和歌山県、茨城県、千葉県で行われている行事のことです。
一般的には他の地域ではお参りする神社はひとつに決まっていると思いますが、三社参りは名前の通り、三つの神社を詣でて三人の神様にお参りをします。
三つの神社であればどこの神社でも大丈夫なようで、自分たちで好きな神社を選んでお参りできます。
地域によっては、氏神様、産土神様、鎮守神様の神社のそれぞれひとつずつで、三つの神社をお参りするという決まりがあるところもあるようです。
この風習がある人たちにとっては当たり前のことなのでしょうが、馴染みのない私からすると、複数の神社をお参りするのは「神様同士が喧嘩してしまうのでは?」なんて思ってしまいます。
三社参りにはどんな意味や御利益があるの?
三社参りは、三つの神社それぞれの神様に挨拶をするために行うようです。
先ほどにもご紹介したように、氏神様、産土神様、鎮守様にお参りをするところもあります。
三社参りの由来はいくつか諸説があるのですが、有力な説は二つあります。
ひとつは、昔朝廷が伊勢神宮、石清水八幡宮、賀茂神社の三つに奉幣していたことから、庶民も同じように三つの神社を参るようになったという話です。
もうひとつは、自分の生まれた土地、育った土地の神様に挨拶をするためにお参りしていたという話です。
先ほどご紹介した、氏神様は集落に住む人が信仰する神様、産土神様は生まれた土地の神様、鎮守神様は氏神様と産土神様の総称のことです。
この三人にお参りをすると、自分の生まれ育った土地の神様すべてに挨拶をすることができます。
しかし、他にもたくさんの説があり、どの説が正しいのかはっきりとはしていません。
ひとつの神社にお参りするよりも、三つの神社にお参りすることで、さらに多くのご利益を得ることができるという考え方なのかもしれませんね。
三社参りの正しい参拝方法を紹介!
三社参りといっても、他の地域でのお参りの方法を三回行うというだけで、他に特に決まりはありません。
お参りする神社も決まっていないですし、お参り順番も自由です。
三社参りが根付いた地域では初詣として三社参りを行います。
しかし、地域によっては「一日のうちに三つの神社をお参りしなければいけない」「三が日の間にお参りしなければいけない」などの決まりはあるそうです。
神社での正しいお参りの方法は、
- 神社に入り、手水舎で手水をとって身を清める
- 会釈をしてからお賽銭を入れ、鐘を鳴らす
- 「二礼二拍手一礼」をして、最後に会釈をする
です。
手水の順番は、まず左手にかけ、右手にかけ、左手に水を受けて口をゆすぎ、左手にかけて柄杓の柄を流しておしまいです。
手水は、お参りをする前に俗界の汚れから身を清めるために必要なことなので、手間ではありますが必ず行いましょう。
この方法で三つの神社をそれぞれお参りして、三社参りは完了です。
神社の参道の中央は神様が通るところなので、歩くときには中央を避けるようにして歩きましょう。
まとめ
三社参りは、
- 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、大分県、鹿児島県、山口県、広島県、和歌山県、茨木健、千葉県で行われている行事
- お参りする神社や順番に決まりはない
- 昔朝廷が三つの神社に奉幣していたことが庶民にも伝わったこと、自分の生まれ育った土地の神様に挨拶するためという説が由来として有力
- 通常のお参り方法と同じ方法で、三つの神社をお参りする
- 正月に初詣として三社参りをする
ということでした。
たしかに三つの神社にお参りをすると神様が喧嘩してしまいそうでもありますが、三つ分のご利益を受けることもできそうですね。
それでも一日のうちに三つの神社にお参りをしなければいけないという決まりがある地域では、正月から慌ただしくて大変そうですね。
わたしももし三社参りの風習のある地域に行くことがあれば、一度してみようと思います。
三社参りは慣れていないと三つも神社をお参りするなんて不思議な感覚ですが、三社参りが当たり前の人からすれば、ひとつだけでは足りなく感じるのかもしれません。
三社参りの風習がない地域でも、興味のある方はぜひ次の初詣は三社参りをしてみてください。
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