ツバメは駅や玄関など、人通りが多いところに巣をつくる傾向があります。
人通りが多いと猫やカラスなどの天敵が近づかないというツバメの知恵ですが、ツバメのひなが落ちているのを見つけたことがある人が多いのは、そういった背景があるかもしれませんね。
といっても、実際ツバメのひなが落ちたらどうしたらいいのか分かりませんよね。
自宅に作られた巣でも、たまたまの通りすがりでも、巣から落ちた小さいひなが一生懸命生きている姿は心が打たれます。
今回はツバメのひなが巣から落ちていた場合、どうしたらいいのかを調べてみました。
巣からおちたツバメのひなは巣に返そう
巣から落ちたツバメのひなは、巣に返してあげるのが一番です。
野鳥は産まれてから短期間で飛び方、餌の取り方、外敵からの身の守り方などを親鳥から学びます。
卵から孵ったひなは、なんとこれらの生きる術をたった1カ月間で身につけます。
人がツバメのひなを保護して餌をあげたとしても、その後の生活でひなが必要な技術は親鳥にしか教えられない事がほとんどです。
ひなが野生で生きていく為に必要な事を学べる様に、なるべく早く巣にもどしてあげましょう。
巣に戻してあげるツバメのひなは、卵からかえったばかりでまだ羽の生え揃っていない未熟なひなの場合です。
ひなが巣から落ちている!と焦らないで、ひなの状況をよく確認しましょう。
くちばしの周囲や体格からひなと分かっても、親鳥と同じような羽が生え揃っている場合は近づかずに見守ってあげましょう。
ツバメのひなが初めて飛びたってから数日間は、見ていてハラハラする程おぼつかない飛び方です。
しかし、親鳥は必ず近くにいて、ひな達を見守っています。
捕まえようとせずに、他の動物に襲われないように見守ってあげてくださいね。
巣立ち練習中のひなは、親鳥が餌を巣に持って来ないのをきっかけに飛びたつ練習をはじめます。
ちょっと弱っている様に見えるのは空腹だからなんですね。
よろけるひなは見ていて心配になりますが、それがツバメの子育てです。
立派な成鳥になるための試練ですから、親鳥の育児方針を信じて見守りましょう!
私の実家でも、毎年ツバメが巣を作ります。
近所の猫やカラスから守るのに試行錯誤しますが、今までひなが落っこちて来てしまったことはありません。
地面にひながいる!と思っても、巣立ちの練習で上手に飛行できないひなで、毛色は成鳥とほぼ同じ場合が多いです。
地面にいても、足腰はしっかりしていて逃げようとしたら、それは巣立ち途中のひなですから、追いかけ回したりせずにそっと遠くから見守ってあげましょう。
ひなを巣に戻すときの注意
ツバメのひなを巣に戻すときは以下のことに注意しましょう。
- 親鳥を刺激しないよう、親鳥が餌をとりに巣から離れたタイミングでひなを巣に戻しましょう。
- 巣にひなを戻したらすぐに巣から離れましょう。
- カラスやねこなどの天敵が近くにいない事を確認してから巣にひなを戻しましょう。
- 親鳥が巣に戻るかどうかの確認は、巣から十分に離れた場所からおこないましょう。
人間の匂いがついたら育児放棄、は本当?
野生の動物は、人間の匂いがすると育児放棄する、とよく聞きますよね。
しかし、ツバメを含め、ほとんどの鳥類は嗅覚が敏感ではありません。
卵が生まれる前やひなが孵る前の巣を荒らされるとツバメが巣を放棄することはありますが、ひなが孵ると親鳥はそう簡単に巣も子育ても放棄しません。
巣から落ちたツバメのひなを、巣に戻した後に無事に巣立った、という報告も多くみられます。
飛び立てないはずのひなが地面に落ちて、まだ生きているなら、巣はかならず近くにあります。
不安でいっぱいのひなを、なるべく早く巣に戻してあげてくださいね!
ツバメを無断で保護するのは法律違反!
ツバメのひなを見つけて、とりあえず延命処置でも!と家に連れて返って保護をするのは優しい心からかもしれません。
しかし、ツバメは「鳥獣保護法」によって守られている野鳥であり、許可のない飼育は法律で禁止されており、許可なく飼育した場合、罰則が科されます。
ツバメの他には、ヒバリ、シジュウカラ、ホトトギス、キツツキ、ムクドリなども鳥獣保護法で守られている野鳥です。
よほど野鳥に詳しくないと、道ばたで鳥のひなを見つけた時に判別ができませんよね。
親切心でひなを救助しようとしても、逮捕を含む法律違反をしないように、鳥の育児は鳥に任せるのが一番のようです。
飼育許可を申請すれば罰則違反にはならない
巣が見当たらない、ひなが弱っていて心配だ、というときは市や県に直接問い合わせましょう。
ツバメの飼育許可の申請方法は市や県により異なります。
野鳥の会やバードウォッチングの団体が身近にあれば、相談して飼育許可の手続きを教えてもらいましょう。
ツバメのひなは一日でも絶食すると弱って死んでしまいます。
親鳥がひっきりなしにひなに餌を与えているのは、そういう理由なんですね。
また、ツバメのひなは食欲旺盛で、最低でも30分毎に餌やりをする必要があります。
飛べる様になってからも親鳥から餌をもらうひなは、親鳥からえさ取りを学びます。
飛べる様になったから、と自然に返すと餌の取り方を知らないため、餓死してしまうことがあります。
食事の事だけでも、ツバメのひなを育てる大変さが垣間見えますね。
その他にも渡り鳥であるツバメは、自然界で生きていくために学ばなければいけないことが山ほどあります。
ひなを見つけたら、なるべく早く親鳥の元に戻してあげてくださいね!
まとめ
ツバメのひなが巣から落ちているところを見つけたら、なるべく早く巣に戻してあげましょう。
弱っていたり、巣が落ちてしまっていたりという時は、腹をくくって巣立ちまでの1カ月間、つきっきりでがんばってみてください!
その際は市や県に問い合わせて許可を申請することを忘れない様に注意しましょう。
ひなが鳴き声をあげていたら、人間の匂いがついてしまったから、と心配する事はありません。
親鳥はちょっとやそっとではひなを見捨てる事はありません。
なるべく早く親元に戻してあげましょう。
昔から幸運を呼ぶ鳥として知られているツバメです。
ひなを助けたら幸運が舞い込むかもしれませんね!
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