「あんた」、他の人にこう呼んだことがありますか?
それとも呼ばれたことがありますか?
時々・・・・「これって失礼じゃない!?」「え、普通じゃないの!?」様々な議論を引き起こします。
私が育った地域では使われることがあるので、正直あまり気になりません。
でも一般的にはどう見られているのでしょうか。
自分では普通と思っていることが、実は一般社会では違っていたり?
もし違っていたら大変!
同僚や友人・ご近所さんとの関係が悪くなったり、恥をかいたりしちゃうかも。
というわけで、今回は一般的にみて「あんた」は失礼にあたるのかどうか書いてみたいと思います。
相手に対してあんたと使うのはNG?
相手に対してあんたを使うのはNG!
言葉の意味を考えると、よく分かります。
「あんた」とは、どういう意味があるのでしょうか。
三省堂 大辞林を見てみると、「ごく親しい人や目下の人を指し示す」とあります。
ということは、 “目上の人や敬わなければならない相手には使わない言葉” 。
一言でいうと、「失礼にあたる」ということ。
あんたと言われると、
「見下げられている感じがする」
「馬鹿にされているようで気分が悪い」
という意見が多いのもうなずけますね。
ですから仮に自分は普通に使ってきたとしても、他の人と接する時はあんたという言い方は避ける方がいいですね。
ところで、大辞林には「近世後期には敬意をもって使われた」とも注解されていました。
近世というのは安土桃山時代・江戸時代を指しますから、その後期では相手を敬う言葉として使用されていたんですね。
興味深いです。
言葉の意味合いは時代と共に変化する、ということ。
現在の意味をちゃんと理解し、相手の感情を害さないような言葉を使わなければならないということですね。
これが人間関係を円滑にしていく秘訣です。
でもあんたが失礼にあたるかどうか、これは地域によって多少違ってくるのでしょうか。
あんたが失礼かどうかは地域によって違う?
地域によっては、あんたと言っても失礼にあたらない?
失礼にあたらない、と主張する地域があることは確かです。
以前大阪に旅行に行った時、大阪のおばちゃんが初対面の私に「あんた!」と声をかけてきました。
私はその言い方にビックリしました。
しかもある事で注意されたので、特にきつく感じて怖かった!
大阪の人に聞いてみると、初対面でも普通に使うということ。
親しみを込めて?
それは失礼でもなんでもないんだそう。
確かに…関西の方は初っ端からフレンドリーに接してこられるので、分からなくはありません。
そこが関西人の良いところなんです。
ただ慣れてない人は、あんたと言われるとやはりいい気分はしないですよね。
ですから関西に住んでいても、「他人と話す時は気を付けている」という方も少なくないです。
ちなみに、大阪では親しい人との間で「あんた」ではなく「あなた」を使うのは、逆に他人行儀で水臭いと思われるそうです。
かえって失礼。
でも関西を含めどの地域でも、共通していることがあります。
それは、「目上の人には使わない」ということ。
という事で、どこにいても 特に敬意を示すべき相手にはあんたを使わない方がいいと言えますね。
ただ、こういう意見もあります。
例外をちょっとだけ紹介しますね。
こんな感じで使われる
男性の場合…
- 目上の人でも親しくないよそ者に使う。
- 逆に仲良くなった目上の人に対して使う。
女性の場合…
- 親しい同世代の人に対して使う。
- 自分が反感抱いている人に対して使う。
確かに、時々こういう方もいますね。
あんたをよく使う人の心理とは?
では日常的にあんたを使う人は、どんな気持ちなんでしょう?
実際使っている知り合いに聞いてみました。
全く悪気がない!
先ほどの関西の方もそうでしたよね。
親しみを込めて言っている場合が少なくないんです。
年下の人に対して使うからと言って、別に見下げているわけではありません。
ただ、その人によっては相手をけなす時に使う場合があります。
でもそれは「あんた」という言葉というより、前後に持ってくるフレーズや強い口調によって相手を傷つけることが多いんです。
普通の会話で優しく「あんたさ~」など言われる場合、相手はあなたに良い感情を抱いています。
むしろ愛情さえ込めていることが少なくありません。
言われた側は気分良くないかもしれませんが、是非その事も分かってあげてください。
まとめ
「あんた」、この言葉の使い方は難しいですね。
基本、他の人に対してあんたを使うのは失礼にあたります。
でも地域によって、家族や友人など親しい間柄ではオッケーな場合もある。
ただ、そんな地域でも相手によっては気分を害することがあるので要注意!
ですから使う時には、地域の風習や相手との関係、相手がどうとらえる人か、様々な要素を考慮する必要があるんですね。
「塩で味付けされた快い言葉を語るよう心がけましょう。そうすれば、だれに対してもどのように答えるべきかが分かります」―――新世界訳聖書より引用
この言葉は真実です。
結局 “相手の気持ちを考えて使う” ことが大切なわけです。
そのように他の人との不必要なトラブルを避け、良い関係を築いていけたらいいですね。
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