神社に行くと、まずはお参りの前に手水を行いますよね。
ただ手に水をかけているだけのようにも見えますが、実はこの手水はお参りの前の大事な役割があり、きちんと手順や作法が決まっています。
しかし、なんとなくで行っていて、実際は正しい手順を知らない人も多いのではないでしょうか。
どうせするのであれば、神様の前に出るということもありますし、きちんと正しい作法で行いたいものです。
そこで今回は、そんな手水の正しい手順や行う時の注意点、人にやってもらってもいいのかなどについて、ご紹介したいと思います。
神社の手水の作法!正しい手順は?
手水には、お参りの前に俗世でついた汚れを落とすために、水で清めるという重要な役割があります。
間違った手順でしていると、意味がなくなってしまうかもしれませんので、正しい作法、手順を覚えておく必要があります。
それでは、手水の手順をご紹介しましょう。
手水の正しい手順
- 右手でひしゃくを持って水をすくい、左手にかける
- ひしゃくを左手に持ち替え、右手にかける
- 右手にひしゃくを持ち替え、左手に水を受けて口をすすぐ
- 左手を洗う
- ひしゃくを立てて柄の部分に水をかける
- ひしゃくを伏せて戻す
これが、手水を行う時の正しい手順です。
どちらの手からかけるか、どちらの手で持つのかなど、細かく決まっているんですね。
この手順で手と口に手水をかけることで、俗世で受けた汚れから全身を清められると考えられています。
手水を行う際には、この正しい手順を覚えてきちんと行うようにしましょう。
神社で手水を使う時の注意点!
手水をするときにまず気をつけないといけないのが、水をすくうのは最初の1度だけだということです。
手や口など何度もかけるところもありますが、すべて最初にすくった水だけで行うようにしましょう。
また、手水をした後は手が濡れていてつい拭きたくなってしまいますが、これもダメです。
タオルなどを使ってしまうとせっかく清めた手がまたけがれてしまうことになり、手水の意味がなくなってしまいます。
気になるかもしれませんが、手水の水は拭かずに乾くのを待ちましょう。
手水の水を飲む、ひしゃくに口をつけるというのも、してはいけません。
神様への無礼になるのは当たり前ですし、手水舎の水やひしゃくは神社によっては手入れが行き届いておらず、汚い場合もあります。
水を飲み込んでしまうと体調を崩す原因にもなりかねませんので、どうしても気になる場合は口に水をつけずにフリだけでも大丈夫です。
手水をするときには神様に失礼のないように、注意点もしっかり守ってくださいね。
手水奉仕とは?人にやってもらっても良いの?
手水には神社やその状況によっては、「手水奉仕」というものもあります。
これは、自分で手水を行うのではなく、神社の巫女さんたちが代わりに手水を行ってくれるというものです。
手水は身を清めることが目的なので、必ず自分で手水を行わなければいけないという決まりはないんですね。
手水奉仕をしてもらう場合は、自分で手水をするときと少し違いがあります。
手水奉仕での手順をご紹介しましょう。
手水奉仕の手順
- 手水舎に向かって一礼する
- 巫女さんに手水を両手にかけてもらう
- もう一度両手に手水を受け、口をすすぐ
- もう一度両手に手水を受け、口に触れた両手を清める
これが、手水奉仕での手順です。
自分で行う手水よりも手順も少なく、とても簡単ですね。
手水奉仕の場合は、巫女さんが拭紙をくれることがあるので、その時は手や口についた水を拭いても大丈夫です。
しかし、拭いても良いのは巫女さんからもらった拭布だけですので、絶対に自分で持ってきたハンカチやタオルで拭くことはしないでくださいね。
まとめ
手水の正しい作法は、
- どちらの手にかけ、どちらの手でひしゃくを持つかなどが細かく決まっている
- 手と口に正しい手順でかけることで、全身を清められる
- 最初にすくった水だけで最後まで行う
- 手水の後は手や口を拭かない
- 水を飲んだりひしゃくに口をつけると神様への無礼にもなり、不衛生な可能性もある
- 手水は人にやってもらってもいい
- 手水奉仕は、巫女さんが代わりに手水をかけてくれる
ということでした。
手水には細かい作法や注意点などが、こんなにもたくさんあります。
わたしも神社に行くときは毎回手水をしていて、つい濡れた手を拭いてしまっていましたが、これは間違いだったんですね。
これからは他の注意点や作法も含め、改めて気をつけようと思いました。
手水の作法や手順は細かく決まっており、覚えるのが大変ですが、神様の前に出る時に身を清めておくために必要なことです。
神社に行った際は、お参りの前に必ず正しい作法、正しい手順で手水を行い、神様に失礼のないようにキレイに身を清めるようにしましょう。
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