豆知識

小学校のクラス替えの決め方はどうなってる?教員に聞いてみた。

小学校のクラス替え

小学校のクラス替えってどんな基準で決められてるんだろう…。
 

これは誰でも一度は疑問に思ったことがあるんじゃないでしょうか?
 

  • ランダムなのか?
  • 成績順なのか?
  • 人間関係を考慮して決められてるのか?

 

など、いろいろ考えてしまいますよね。
 

実際、クラス替えを行う学校教員たちは、どこまで考えてクラス替えを行ってるんでしょうか?

小学校の教員・元教員20人にアンケートを取り、クラス替えの基準について調査してみました。


小学校のクラス替えの基準

小学校の教員または元教員20人にクラス替えの基準の優先順位を聞いてみました。

具体的には

  • 成績
  • 運動神経
  • 音楽・芸術スキル
  • 交友関係(相性悪い子を分ける、あえて仲いい子を分けて交友関係を広げさせるなど)
  • 恋人関係(付き合ってる子は分ける or 一緒にする)
  • 性格(ムードメーカー、リーダータイプなど)
  • 扱いが難しい児童
  • 対応が難しい保護者
  • 双子や親戚
  • 出身保育園・幼稚園
  • その他

という選択肢を与え、1~5位まで優先順位を付けてもらいました。

そして1位に5ポイント、2位4ポイント、3位に3ポイント、4位に2ポイント、5位に1ポイント与えて集計しました。

その結果がこちらです。
 

1位 交友関係・・・63ポイント
2位 扱いが難しい児童・・・62ポイント
3位 成績・・・60ポイント
4位 性格・・・31ポイント
5位 音楽・芸術スキル・・・22ポイント
6位 運動神経・・・20ポイント
7位 双子や親戚・・・19ポイント

 

1位~3位が超偏差で三つ巴になってます!
 

ちなみに優先順位1位に選ばれたものだけで比較すると

1位 成績・・・8票
2位 扱いが難しい児童・・・5票
2位 交友関係・・・5票

で、他は1票以下でした。
 

つまり、クラス替えの基準で最優先されるのは成績であることが多い。

でも第2、第3、第4の基準まで含めると交友関係や扱いが難しい児童の比率が成績以上に高い。

ということですね。
 

また意外と多かったのが音楽・芸術スキルや運動神経です。

これは合唱コンクールでの伴奏者を決めるのに必要だから、というのと、運動会が白熱するようにクラスごとの運動神経いい人の比率を同じくらいにしたいという理由があるのでしょうね。


小学校のクラス替えの頻度は?

小学校のクラス替えの頻度についても聞いてみました。、

その結果・・・
 

2年に1回・・・8票
1年に1回・・・13票

 

でした!
 

学校によって2年に1回と1年に1回を両方体験した人もいましたが、6:4くらいの割合で1年に1回の方が多い感じですね。
 

小学校は6年あるので2年に1回でも1年に1回でも良いと思いますが、

  • クラス替えの頻度が多い方が交友関係が広がりやすい
  • クラス替えの頻度が少ない方が交友関係が深まりやすい

とどちらもメリット・デメリットあるので、どちらがいいとも言えません。
 

しかしこれは学校全体で決めることなので教員1人や保護者1人の要望で頻度が変わることはほぼないでしょうね。

クラス替えで「あの子と一緒にしないで」の希望は通るのか?

小学校のクラス替えでいじめなどの問題があり、「あの子と一緒にしないで」と頼んだことのある人はいるでしょうか?

生徒が自分自身で先生に伝える場合もあれば保護者が伝える場合もあると思いますが、こういうとき、教員は対応してくれるのか?
これも先ほどと同じ20人に聞いてみました。

その結果・・・
 

承諾する・・・11人
断る・・・9人

 

完全に半々ですね。
 

なぜ承諾するのか、断るのか理由も聞いてみました。
 

「あの子と一緒にしないで」の希望を承諾する理由

その際に理由を聞いて判断しますが、大体の理由が金銭問題やいじめなどとつながっているため
生徒の意見よりも、保護者意見を重視していじめなどがないようにするため
一緒にしていて、トラブルが起きた時に学校側へクレームが来るため。
「承諾する」と答えましたが、一緒にしないでほしい理由を伺い、保護者の方には「もちろん配慮はしますが、交友関係だけでクラス替えをしているわけではないので、必ずとは約束はできません。申し訳ありません。」と伝えてきました。
断る理由がないです。
学校生活において、悪い影響があることはなるべく
なくすようにしたいと思っていました。
一緒にしてほしくない理由にもよりますが、イジメに発展しそうな理由の場合はクラスを分けて距離を取った方が、お互いにとって良い場合もあるからです。
クラス分けは前年度の担任がやります。次年度の担任の先生にわだかまりを残したくないですから、保護者の要望には約束はできないとは答えますが、大体承諾です。
その理由が筋が通っており納得のいくものであれば承諾します。
断って、結局問題が起こった時、「あの時ああ言ったのに」と言ったことになってしまうので。
場合にもよりますがいじめの原因などになりそうな場合は保護者の意見も考慮します。
ケースバイケースで承諾します。一緒にしないことのメリットが大きければ、断る理由はありません。児童がよりよい成長ができるのであればいいと思います。
友達関係でのトラブルに発展しやすく、保護者との信頼関係も築きにくくなる。トラブルは未然に防ぎたい。一緒にしないで欲しい理由にもよるが、落ち着いた環境で学習するために必要と考えられるレベルなら承諾する。

「あの子と一緒にしないで」の希望を断る理由

教員一人での判断はできない旨を伝える。学年会議の総意で決定する決まりのため。苦情等も一人の責任になってしまうから。
クラス替えは非常に重要な事になるので保護者や生徒の一存で決める事は出来ない。しかし参考程度には聞きます。
保護者の方は、教師のいない場所での情報交換や、共有することがあたりまえになります。
その際、どこで何を言われるか、分かりません。Aさんの言ったことはきいてくれていたのに、私の話はきいてくれないのですかと平等でないことがわかると、特にこどものこのなので、話がこじれることが多々あります。また、保護者に言われなくても、日頃の生活の点で、この子とこの子を一緒にすると良くないのではないか。一緒のクラスにしたほうが良いのではないか等、学年の先生と話し合いを行った上で、こちらもしっかり考えてからクラスメイトを決めています。
どんなに交友関係が悪い生徒同士だったとしても、社会に出た際に相性が悪い者同士で仕事をする場面が必ずといっていいほど出てくるので、そういった意味でも勉強ということでお断りしています。
基本的に保護者から言われた項目ではいじめとかではない限りは承諾しません。
1人聞いてしまうと全員聞かなくてはいけない状況になってしまうため、お断りをします。
一人一人の要望を受け入れていてはキリがないため、お話は聞きますが承ることはできません、とお伝えしています。
先生にたのめばなんとかなると考えられると困った自体にその後もなってしまうので。
断ると書きましたが、実は場合によりけりです。教師の目から見てあからさまに仲が悪い(逆に良すぎる)関係やトラブルが起きたことがあるなどを総合して決定すると思います。ただし、私の場合は保護者には必ずのお約束はできませんが、ご意見は参考にさせていただきます、と伝えていました。
表立って断ることはしません。
「そのような要望があったことは、教員どもで共有させていただきますが、お望み通りの結果になるかははっきりと申し上げられず、すみません。」
と伝えます。
全ての要望を聞き入れると大きな歪が生じたり、誰かの望みだけが叶うような状況になってしまうからです。

小学校のクラス替えの基準について教師20人に意見を聞いてみた

最後にクラス替えについての教員個人の意見を自由に述べてもらいました。

学校により教員の意見が通らないこともあるので教員自身はどういうクラス替えが理想だと思ってるのか、自由に意見を言ってもらいました。

小学校のクラス分けについての基準はありとあらゆるものの「平滑化」です。
1組はものすごく勉強ができるクラス、2組はスポーツができるクラス、3組は問題児しかいないというような状況をなるべく作らない、作ったとしてもその差が少なくなるようにしています。

3年ほど前までは2年に一回のクラス分けが毎年ごとになったのも、二年目の時のクラスでは様々なところに差が出てしまい、教員間、児童の保護者間でクラスごとでの対応の差が生まれてしまったためです。

特に扱いが難しい児童を集中させてしまうと教員間でも問題になりますし、ほかの児童にも多大な負担をかけることになってしまうので最も気を付けています。
(どの教員も扱いの難しい児童を受け持ちたくはないのです)

私の小学校だと一クラス30人の全部で4クラス、1学年約120人の小学校ですが児童、一人ひとりのデータを見比べかなり長い時間をつかってクラス分けを考えています。

日々の業務に加え、この作業をしなければならないのでかなりの重労働です。

さらにどの作業中に新たな問題(いじめの発覚や実はこの子はこういうことをしていましたなどの新情報)がでるとまた児童を組みなおさなければならないものになっています。

だからと言ってこの「平滑化」の作業をおろそかにしてしまうと様々な問題が発生してそれによって日々の業務が圧迫されてしまうなどの問題が発生してしまいます。

個人的には担任の特性に合わせたクラス分けというのがよいと思うのですがどの先生からの授業を受けても、「差が出ない教育」というのを重視しているため、そのようなことにはならないのが現状です。

基本的に教員歴によると思います。
扱いが難しい児童や保護者がいる場合新人教員に任せる事はありません。
その場合扱いやすい児童をまとめる事で、新人教員がクラスを持てるように工夫するためにクラス替えを行なっています。

子ども同士のトラブルは基本的に教員歴が長い教師がクラスを持ち問題の原因を見つけ出す為に敢えて一緒のクラスにすることもあります。

決して子供の成績などでは分けたりしませんが、問題がある生徒はクラスには1人か2人はいるもので、そこから教員が何を学ぶことができるのか、その為にクラス替えをしています。

誰がクラス担任になるかを先に決めます。
その教員歴によって児童を振るいわけします。
なので、児童を主体にクラスわけしているわけではないです。

保護者の方の意見もそこで、含まれる際に、誰が担任になるかを職員会議にかけて、クラス担任を決めて、保護者の対応もします。

いじめや病気持ちの児童で学校に来れない児童がいる場合は、クラスわけから先に除外します。
その代わり、どうやったらその児童が学校に来れて勉強ができるのかを、時間をかけてクラス決めをします。

特別に新たなにクラスを作ることもあります。
少人数で、問題のある生徒だけを集めて授業できるようにしています。

親との連絡をまめしています。
なので、連絡帳が重要になります。

毎回職員会議が開かれ、そこで情報交換をしています。
その都度、問題があれば、副担任をつけたり、授業の進みを確認しています。

クラス替えは、ほぼ子どもたちの交友関係を基準に組織していきます。子どもたちがいかに学校でのびのびと過ごせるか、嫌な思いをせずに登校できるかが第一優先です。もし勉強がよくできたとしても、交友関係に問題があったら、学校に行きたくない、行きにくいと感じる子どもが多いはずです。まずは学校に来ることから、と考える先生が多いのではないでしょうか。
また、扱いが難しい児童についても考慮をします。それを考慮しないと、次の担任の先生が大変だからです。もし成績や運動だけで決めてしまったとしたら、扱いが難しい児童が一クラス集中してしまうかもしれません。そうともなれば学級崩壊や、担任の先生が精神的な病気になってしまい、良いことが一つも無いからです。
そして、担任の負担を減らす為にも、交友関係を良好に保つ為にも、少人数のクラス編成をするべきだと考えます。ほぼ限界である40人ものクラスを編成してしまうと、担任は一人一人をよくみてあげることほぼ不可能です。どもたちや親も不満がたまるだろうし、担任にとっても負担以外の何ものでもありません。少人数のクラス編成をし、一人一人をしっかりと見てあげられるような環境を整えるべきです。
また、「この子と一緒にしないでほしい」と学校に要求してくる保護者がいますが、そのような意見は積極的に取り込んでいます。クラス替えが終わったあとに、「要求したのに学校が対応してくれなかった」とクレームになる場合もありますし、またその子たちがトラブルを起こしたら、次の担任の先生が責任を問われるからです。(そのようなことが面倒だから保護者の意見は取り入れた方が丸く収まる、というのが正直なところですが)
まずは学年全体で扱いが難しい児童について決めてからでないと、教員の負担やクラスのバランスがとり辛いので、偏りのないように分けるというのが最初の段階だと思う。その次に、トラブルがあった児童同士は別のクラスにしたり、友人関係が崩れてしまうと不安定になる生徒は友人と同じクラスにしたりする配慮を行う。ここまでが最低基準で、音楽・芸術スキルや運動神経については、学校行事のときに困らないように考える程度。合唱祭などのときにピアノが弾ける生徒が各クラス1人以上いないといけないとか、運動会でリーダーシップをとってくれそうな児童を各クラスに振り分けるなど。最後に成績などの偏りがないか調整を行う。あるクラスは質問もなくスムーズに進んでいくけれど、別のクラスではなかなか理解してもらえずに進度が遅れるなどといったことがないように、成績や理解力を見て決める。また、学校に来ていなかった生徒が担任だった先生のおかげで学校に来るようになったとか、先生との相性のおかげで生徒の素行が改善されたなどがあれば、クラス替えのときに配慮する。対応困難な保護者のいる場合は複数の教員で対応するが、担任になると心理的負担が多いので、やはり各クラスに偏りがないか考える場合もある。教員歴の少ない担任のクラスは、比較的負担がないように配慮してくれることがあると思う。学年のベテラン教員が難しい児童・保護者を自ら引き受けてくれるという話も聞く。
小学校のクラス替えの基準としては成績が一番の優先順位で良いと思います。どのような生徒にも平等の教育をするためには一部のクラスだけ授業の進行が遅れているなどがあってはいけないので、成績を均等にしておいて授業ペースも均一にしておく事が大切です。同時に交友関係も非常に重要です。これからの将来に向けた時期でもありますので社交的な人間に育つようにずっと仲良しの同じクラスメンバーと言う訳にはいきません。どのような人とも関わりを持つ事が出来る人間になると言う期待を込めた意味でもこれまでの交友関係を離したクラスにする事も多いです。扱いが難しい児童に対しての配慮は難しいので慎重になります。これも交友関係が大きく影響しますので、必ず扱いが難しい(非行)児童に対しては交友関係を崩すようにしています。特に周囲に影響を受けやすいような児童とは離れたクラスにするように意識しており、悪影響にならないようにする事が難しいです。
毎年、クラス替えに対して不満を持つ児童はいますが、それでも心を鬼にしています。仲の良い友人と離す事は心が苦しい部分もありますが、ずっと狭い交友関係となる可能性も考慮して離す事は多いです。しかしながら実際に過去の交友関係が崩れていく児童も珍しくありませんので、これからの課題でもあります。成績だけで決めるのではなく、その他の要素もしっかりと吟味したようなクラス替えをしていきたいと考えていますが、なかなか地位の高い教諭が成績重視にしていますので困っています。
小学校のクラス替えは、まず児童の性格、成績、少し脳に障害を持っている児童をどうするか、
どの先生にこの児童を担任させたほうが良いかを考えて、クラスメイトを決めていきます。
特に少し障害を持っている児童の子は、慣れた先生でないと、何が起きるかわからないことが多々あります。
例えば、知らないうちに学校を飛び出して行方不明になってしまったり、
生徒に障害がある生徒の保護者は、神経質な方が多くいます。
そのため、保護者に対しての信頼や、教師としての経験というのがとても大切になります。

また、保護者がとても難しい方も沢山おられるので、特に若い新人の先生には担任にならないように生徒を振り分けます。
少しでも、生徒が何か喧嘩や、怪我をしただけで、ある保護者からいつもクレームの連絡があったり、成績のつけかたがおかしいとか、宿題のコメントが少ないとか、
平等でないかもしれないという不安を持った保護者から、連絡があることも多々あります。
教師という職業は、児童だけでなく、保護者の対応がとても大切になっていきます。
ということで、クレームの多い保護者がいる生徒は、ご年配の保護者から信頼をおかれている先生が担任にあてられるということも少なくはないという現状があります。

以上のように、児童だけでなく、教師のスキル、保護者からのあつい信頼がおかれている教師か、どのような保護者がおられるのか、すべての相性を考えて普段からクラス替えを行っております。

地域、学校によってクラス替えの基準はさまざまです。私は2クラスもクラス替えと5クラスのクラス替えを経験しました。どちらの学校でも学力を各クラス平均になるように配慮しなければいけませんでした。また、運動会で各クラス活躍する子が存在するように運動能力の高い児童も各クラス平均的になるようにしていました。はっきりいって何のためにそうしなければいけないのかわかりません。学校生活の中で勉強や行事はもちろん大切です。しかし、教室を落ち着いた学習環境にするためには友人関係を友好的にしなければ成立しません。ですので私は優先順位は友人関係だと思います。また、小学校教師という仕事がどれだけハードなものか世間的にはあまり知られていません。教師も人間です。相手が子どもだといっても相性があります。どうしても好きになれないこども、かわいいと思えない子どもを担任して育てることは精神的苦痛にもなります。2年間クラス替えがない学校ならなおさらです。私が東京都で勤務していた学校では、「私はこの児童と相性がいいから私のクラスに入れたいな」という要望が通りました。教師にとって相性がいいと感じている場合、その児童にとっても相性が言いと感じていることが多いです。お互い信頼している関係だとそれだけで仕事がはかどります。児童のことだけを中心にしたクラス替えではなく、担任する教師のことも考慮したうえでクラス替えは行うべきだと思います。
やはりクラスわけの一番の基準は交友関係です。
仲の良い子達同士はなるべく同じクラスにしてあげられるようにしています。
(中学受験を控えており、仲の良い子と一緒にいると成績向上が見込めない・その子個人では授業を真面目に受けることができるが他の子と一緒にいることにより授業妨害が起きるような子は仲が良くても別クラスにしておりました。しかしほとんどは何年間か同じクラスになるようにしております。)
また、双子や親戚は私が勤務していた小学校では絶対に同じクラスにしないようにしておりました。(理由としては他の子達との交友関係を広めて欲しいという考えからです。)
成績に関しましては、先ほど述べましたように、中学受験を控えている子になるべく悪影響が及ばないよう、交友関係により行きたい学校に行けなくならないようにという考えかたからです。
性格によってクラス分けを考えるということもありました。クラスに一人ムードメーカがいることによりイベント事も盛り上がることができる・学習がはかどるからだと思います。
扱いの難しい児童は、その児童がなついている教師やどんな子にも平等に接することのできる教師が担当するようになっておりました。
※このような児童の場合は保護者の方から○○先生が担任だと嬉しいですと申し入れがありますのでその通りにできるようにしております。
また、なにも問題のない生徒同士の場合は○○ちゃんと同じクラスになりたいと言われたら同じクラスにするようにしておりました。
クラス替えの基準は上述したような順番で決めてはいますが、あくまでも学校での決まりだったので、それにある程度は従っていましたが、できればいろんな生徒同士での交流を深めてほしいという想いがあったので、どんなに相性が悪い子たちがいても、それは教員である私たちの指導で上手くバランスを整える必要があると思っていました。
問題児と呼ばれる子達がたまたま集まってしまうクラスを担当したことがありましたが、結局先生方たちがその子たちと向き合うことを恐れてクラスが崩壊してしまったりということがあったので、基準というものはある意味必要ないのではと疑問に感じることが多かったです。

ただし、行事の中に合唱コンクールがあった場合はしっかりと考える必要がありました。
ピアノを生徒が演奏するという場面が出てきてしまうので、ある程度ヒアリングを事前に行っておき、ピアノが弾ける生徒は一箇所に集中しないようにだけ気をつけていました。
運動系でも出来る子と出来ない子もある程度はうちの学校ではばらけさせていましたが、それでも固まることが多かったので、結局基準というものは当てにならないと感じています。

親御さんからのクレームのようなものも飛んできたりすることもありましたが、学校に預けていただいている以上は、我々の責任だったので、そこはしっかりとご説明し納得した上でクラス替えを行うことが多かったです。
業界歴としては短い状態でしたが、私が見てきた中では基準なんてものは必要ないと感じています。

基本的には、どこの学校も成績で全クラスが平均になるようにパソコンで自動振り分けをするのが普通だと思います。
それによってクラス間で成績のばらつきをなくします。
その後合唱コンクールなどがある学校に関しては、ピアノが出来る人を全部のクラスに置くように配置をすると思います。そうしないと生徒だけで合唱コンクールをすることが難しくなってしまうからです。いないとアカペラの曲しかできなくなって恐れもあります。
その後病気の有無を確認します。大きな病気を持っている生徒を同じクラスにしてしまうと先生の負担もそうですが、生徒間の負担も大きくなってしまうためそのような生徒はクラスを分けることが多いです。
そして部活動に関しては同じ部活の生徒が人クラスに固まっていないかだけ確認をします。学年で20人同じ部活の生徒がいて1クラスに8人とか固まっている場合はわけることもあります。部活などで大会でいなくなることも考慮し、同じクラスに固まることをさけます。また運動会などを行う際のクラス間での運動能力の差をあまりつけないようにするために行うことがほとんどです。
恋人関係の生徒に関しては、わかっていればその生徒は離して考えます。恋愛に関してのいざこざはその生徒間だけではなくクラスの生徒全体に広がることがあります。そして席替えの度に文句をいってきたり、授業の妨げになる場合もありますのでリスク管理の面でそうすることが多いです。
基本的にはパソコンの操作で問題がなければ、いじりませんし、誰と誰が仲いいからということは特に考えませんが、細かく見ると前述のものをみていくこともその年によってはあります。
小学生のうちは学校生活が子どもの生活の全てになってしまいがちなので、できるだけトラブルになりそうな人間関係はクラスを離して距離を取らせることも解決策の1つだと思います。学校の方針や担任の先生によっても考え方は違うので、意見をすりあわせていきながら慎重にクラス分けをする必要があると思います。
今まで経験したクラス分けでスムーズにいった方法は
①最初にピアノが弾ける子、運動系のクラブ活動をしている子、扱いが難しい子、双子や親戚がいる子をピックアップする。
②次に前のクラスでトラブルがあった子、付き合っている子をピックアップする。
③どれにも該当しない子達で体格や視力(前の席を希望する子ばかりになっても困るので)などを基準に簡単にクラス分けをする。
④ピアノが弾ける子を各クラスに配置。
 同じ運動系のクラブ活動をしている子はできるだけバラバラにする(試合の公欠が重なってクラスの人数が少なくなってしまうから)
 双子や親戚のいる子に関しては保護者の意見を優先(同じクラスの方が参観日、PTAなどが楽だからという人もいる)して分ける。
⑤扱いが難しい子、トラブルがあった子を他の子達との相性や仲の良さなどを見ながら分ける。
⑥付き合っている子は一緒が良いのか、離した方が良いのか、それぞれ違うので様子を聞きながら分ける。
⑦全員が分けられたら、再度子ども達の関係性を確認しながら、先生との相性を見てクラス決定。
という流れでした。クラス分けには頭を悩ませましたが、結果として特にトラブルもなく安心感の持てる学年になりました。
クラス替えをするタイミングが決まってしまっている場合は、子ども達が楽しく学校生活を送れるように、しっかりと人間関係を把握しておく必要があると思います。
クラス分けの結果に不満がある子もいるとおもいますが、思い通りにいかないこともあるという経験をバネに、決められたクラスの中で自分の役割を見つけ楽しく生活してほしいなと思います。
現在は合唱コンクールがあるため、ピアノが弾ける子は優先的に振り分けられています。将来的にはCDや録音教材での対応も可能なため、きっと優先順位からは外れていくと思います。やはりいわゆる問題児(扱いが難しい、集団行動が苦手etc)が集まってしまうとクラス全員に平等に目を向けることは現実的ではないため可能な限り離すよう会議で決められています。正直に言うと、稀に教員同士で児童の奪い合い・押し付け合いになることもあります。モンスターペアレント予備軍の保護者を持つ児童は嫌厭される傾向にありますね。正直児童同士のトラブルよりもはるかに厄介な問題です。

現在はおおよそ1クラスあたり30人程度が多いかと思いますが、少子化に伴い20人前後のクラスになることも予想されます。学年に1クラスしかなく、クラス替えが発生しない学校も増えていくでしょう。どうあがいても同じクラスになってしまうのなら、嫌い合い排除しようとするのではなく、仲良くしなくても良いから最低限の交流(挨拶・伝達など)はできるように親御さんは教育してほしいと思いますね。クラスのみんなと仲良くなんて本当は無理な話なので、嫌いな児童と仲良くなれなくても同じクラスで集団生活ができるようになってほしいと思います。担任としても、できればみんなで仲良くしてほしいですが、嫌いになったとしても気にする必要はないと思いますし、保護者も交友関係にそこまで口を挟まないでほしいです。

本当は成績や運動神経で機械的に振り分けられれば一番楽です。しかし、実に様々な理由で複雑化しています。
クラス替えの基準は学校の実態により様々です。私の勤める学校は、扱いの難しい子が多いと言われています。所謂特別支援の必要な児童です。起因する何かが教室内にあれば、毎日問題行動勃発です。立ち歩き、教室を飛び出す、暴言暴力器物破損です。原因は人間関係であることが殆どです。本人を落ち着かせるため、周りの児童に落ち着いた学習環境を与えるために、何より人間関係を考慮します。勉強の成績よりは運動神経を重視します。クラス対抗の運動会がありますから。本当は勉強できる子もバランスよくすると授業もやりやすくなったりするんですが、収拾つかなくなるので配慮しきれないのが現実です。
面倒ですけど保護者関係も考慮せざるを得ません。大人のことなんだから…とは思いますが、厄介な保護者が固まっていると、対応に追われ本来の仕事に支障が出ます。扱いの難しい子どもが多いことも重なれば、そのクラスの先生倒れてしまいますよ。
正直基準が多すぎて大変です。毎年毎年、同学年の先生同士顔を突き合わせてクラス替えに1週間くらいかけています。自分の担任した子たちが、来年度よりよい生活ができるように願って行うわけです。
配慮する事項が多すぎるとは思いますが、配慮しなければしないでさらに大変なので、どうすればというのは思い付きません。強いていうなら、クラスをもっと小単位にして、学級数を増やせば解決すると思います。
成績別で分けてほしいと願う保護者は多いと思います。
ですが、先生の力量や生徒との相性、生徒間の交友関係をきちんと考えてクラス替えは行わなければならないと私は思います。
そうでなければ、学級崩壊につながりかねないからです。
一度学級、学年崩壊が起きると大変です。立て直すにはものすごい時間と労力が必要になります。
こういった理由から成績別のクラス替えが実現するのは二の次、三の次、といったところになるでしょう。
子どものことを中心に考えて行われるべきクラス替えではありますが、対応が難しい保護者を分ける、ということも行われるように思います。
実際、対応の難しい保護者達で手を組まれると、先生にとって時間外の業務が増えてしまうためです。
対応の難しい保護者の子どももまた、対応が難しかったりするパターンも多いので、これも理にかなっていると考えられます。
また、性格や運動面での出来不出来についても、バランスを考えて振り分けられます。
個性が埋もれてしまわないようにする、というのも大切な要素だからです。
皆がそれぞれ力を発揮してもらいたいので。
日本は能力別のクラス替えではないので。
横並びで同じくらいを求める日本の教育システムでは、どうしてもこういった感じのクラス替えにせざるを得ないというのが現状ではないでしょうか。
ただ、地域性や学校長の方針も加味されます。
とにかく総合的に、じっくりと考えてクラス替えはおこなわれるべきだと考えています。
クラス替えというのは単に生徒同士の出会いを増やし、交友関係を広げるためだけが目的なのではなく、各クラスで一年間で起きた人間関係の問題、学力の差、などのバランスを取ることも目的の一つとしてあるので私は一年に一回くらいのペースでクラス替えを行うのがベストだと思います。仮にイジメや差別的な問題が起きたとしても一年という区切りがあれば次の年から世界が変わり、いい意味での子供達の関係性のリセットに繋がると思うからです。実際仲が良い子たちはクラスが別でもお互いに逢いにいったりと交友関係はクラス替えの後も続いていることが多いですし、年に一回クラスが変わり色々なタイプのこと触れあることで人との関わり方、距離の取り方をしてっ学ぶいい勉強になると思うからです。ただ、年に一度のクラス替えを行うと協調性に欠けるこ子、やおとなしい子たち、関係性を築くのに時間がかかる子達にとっては毎年のクラス替えが負担になる可能性があるというのが課題になると思います。しかしその中でも人というものは誰かといろいろなことを共有して生きていたいものです。なのでそういう子たちのコミュニケーション能力のアップの機会というふうに前向きに取れた上でクラスの生徒の構成をバランスよく考えて行くのがベストだと私は考えます。卒業式の日、クラス関係なく色々な仲間たちと一緒に笑って卒業できる、そんな卒業式を子供たちが過ごす手伝いのようなことの一つにクラス替えがつながればいいなと私は思います。
 交友関係は何よりも大事だと思います。仲が悪い者同士をあえてくっつけたとして、うまく行けば儲けものですが、そうでなかった時は弊害がとても大きいと思います。友達の感情に敏感なのが子どもなので、険悪なムードを周りが察してしまうと学級全体がピリついた雰囲気になってしまいます。すると、教師がどんなに授業を工夫しても、その効果は半減してしまいます。教師の本分は、子どもに学力をつけさせることです。それを妨げる恐れがあるものは、できる限り排除しておくことが望ましいです。このことから、交友関係が最も大事だと考えられます。
 次に、扱いが難しい児童を一クラスに集めないということも大事だと思います。現在は、学習支援員がついている学校も多いですが、どの授業時間にもいるわけではありません。担任が一人で指導しなければならない場面が数多くあります。そのような状況において、扱いが難しい児童が何人もいた場合、それらの児童への対応に追われて、学級全体を見取りにくくなります。扱いが難しい児童はうまく分散させて、教師の負担を軽減することが求められると思います。
 その次に重要なのが、学級における児童の成績にばらつきがないようにすることです。今の小学校教育は一斉指導が基本になっています。どの児童も同じ説明、同じ教え方を受けて、学習内容を理解することになります。そこで、理解力が高い児童と理解力が低い児童の間には大きな乖離が生じます。学力が同じくらいの児童であれば、上と下を気にせずに指導することができて、学級全体に資することができます。
小学校は集団生活を学ぶ場だと考えています。よってクラスは社会の縮図だと考えています。子供たちにもそのことは話します。いろんな人がいて合う人合わない人がいるよ、でもみんなで協力して何かをしなければいけないことがあるから自分をコントロールしていこうね、と。人間関係形成のためにトラブルなどもすべて必要なことだと考えています。ただ、それで保護者の方が前面に出てきてしまうと・・・子供たちの成長が阻害されてしまうこともしばしば。けがをしただとか1対大勢のケンカなどは教師の出場ですが、見守れるところは話を聞いて見守り、諭しながら解決を促しています。いろんな子がいるのがクラスということを理解してもらえたらと考えています。その中で教師はそれぞれが居場所を見つけられるように学級経営をしていかないといけないのですが。
そのいろんな子を分けるクラス替えの基準はバランス重視の一言です。成績、運動、リーダー性がある子やピアノ奏者がいるか、支援が必要な子がどの程度いるか、などなど、偏りがないように編成されていると思います。昔勤務していた学校では3学期になると保護者から、「あの子とクラスを離してほしい」などの要望が何件も届いていました。もちろん、その場で即答はできませんが十分参考意見とさせてもらっています。教師陣が知らないところでの様子を教えてもらってありがたいです。
あとは、新年度の担任の先生で最終決定です。クラスを編成しておいても、先生のタイプにより多少の入れ替えはありかと思います。主任クラスで見てもらう、男の先生がもったほうがいい、など小学生はその子の伸びるタイプの先生があります。基本的に、一番支援が必要な子が主任クラスです。
保護者の方には、思うことがたくさんあると思いますが、いろいろ先生たちも考えて編成した結果だと受け止めて子どもを学校へ送り出してほしいと思います。すべてが成長につながります。(ちなみにうちの二人の子どもは両方主任クラスでした・・・深読みしてしまいますよね)
 小学校1年生でのクラス分けは、学力が分からない(未知)の状態でのクラス分けとなります。実際、私が小学校1年生を担任したときは、低学力の子と高学力の子が私のクラスに集中してしまい、中間レベルの子がほぼいない学級になってしまいました。そのため、学級での授業の進め方を工夫していました。毎回数種類の問題を用意したり、早く終わった子への支援と全くできない子への支援を考えて構成したりと、一般的な授業の流れでは対応できない状況でこちらも苦労しました。一方ほかのクラスの先生は、そこまで学力の低いお子さんがいなかったため、「授業がしやすい。こちらは楽だ。」とおっしゃっていました。
 だからこそ、成績でのクラス分けをして、各学級の学力が同じくらいになるように整える必要があると思います。
 また、交友関係は昨今騒がれているいじめ問題という観点からも必須だと考えます。2年間に1回のクラス替えというのは妥当なものであると思います。2年間あれば様々な交友関係を深めていくことができます。しかし、そのままずっと同じ環境(クラス替えの無い状態)に置かれていくと、特定の子とばかり仲良くしたり、あの子は苦手だから避けようという状態に陥る可能性が出てきます。そこで、環境のリセットという意味合いを込めてクラス解体を行うことで、「前のクラスは気の合うお友達が少なかったけど、次は新しいお友達ができるかもしれない。」と気持ちを新たにすることができると思います。教師は、そのような子どもたちの状況を把握して、交友関係を大事にしたクラス替えをするように意識しています。
 クラス数がいくらかある場合、成績がどのクラスも平均して同じになるようにする。誰が担任をしても学力差が始めからは無いようにすることが必要。
 扱いが難しい児童については、どこかのクラスに集まる事がないようにする、過去にトラブルのあった児童を一緒にしない、止めることのできる一目置かれるリーダータイプの児童を一緒にするなどの配慮をすることで、トラブルを未然に防ぐようにする。また、発達障害などの診断が下りている児童も実際の学級には少なくない。そのため、支援の必要な児童を集めない工夫もされている。学校によっては支援員が付く場合があるため、支援員の人数や配置にも配慮をしながらのクラス替えとなる。支援の必要な児童に関しては通級教室で個別の授業を受ける児童もいる。その時間割などの関係から、クラスを同じにしたり逆に分けたりしないといけない児童もいる。さらに、支援学級から実技教科を中心に交流にくる児童がいる。支援学級の児童には基本的に教員や支援員が付いてくる。知的障害や情緒障害など支援学級でもクラスが違うため、交流する学級も変わってくる。そのため、それらも配慮しながら、そういった子どもたちに対して攻撃的な児童が一緒にならないようにする配慮も必要である。
 訴えの多い保護者、学校へ対して不信感をもっている保護者に関してはベテランの教員が付くようにクラス替えを組むことがある。対応を間違えてしまうと学級や学年では対処できないような事態になりかねないからである。保護者対応については基本的に担任一人では行わないようになっている。保護者対応はそれだけの経験と力が必要な部分であると言える。クラス替えは担任を決める際にも重要な要素である。(担任を決めるのは校長などの管理職なのだが。)

まとめ

以上、小学校のクラス替えの基準でした。
 

基本的には成績順が基本で、そこに問題のある生徒・交友関係やピアノが弾ける生徒なども考慮されて複雑になる感じのようです。
 

クラス替えの基準は考えることがありすぎて、決める教員も大変そうですね。

成績順で機械的に決められれば楽ですが、やはり小学生は生徒同士のいじめなどの問題もあり、交友関係もある程度重視して決めないとうまくいかないですからね。
 

また仲のいい子同士や恋人同士を同じにしてあげるケースとあえて離すケースがありますが、離すことで交友関係を広げさせようとする、というパターンの方が多いようですね。

実際離すのはかわいそうな気もしますが、新しい友達を作る能力をつけることは社会で生きていくうえで必要なことですし、教師も心を鬼にして離すのでしょう。
 

ちなみに私は小学校の頃問題のある生徒でした(笑)

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)、という学校で誰ともしゃべれない病気持ちでして…。
 

そのためか、小学校の間は私を助けてくれる子がクラスに必ず一人はいて、あまり困ることなく学校生活を送れました。

私のクラス替えを考えてくれた先生には感謝してます。

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