豆知識

3日とろろに込められた意味とは?食べる理由と発祥についても紹介!

3日とろろ…なんだかすごく美味しそうな響きです。

 

3日間熟成させたとろろなのか?それとも未知の何か?

 

全く聞き覚えが無い上に、想像力も無いのでどんなものなのかさっぱりです。

そこで、この「3日とろろ」がどんなものなのか、どこで食べられているものなのか、など早速調べてみました。

 

同じく「3日とろろって何だ!?」と思っている方はぜひご一読いただければ幸いです。

 


3日とろろの意味

3日とろろの意味

そもそも「3日とろろ」とは一体なんなのか?

 

調べてみたところ、山芋をすり潰してダシを混ぜて食べるもの、とあります。

が、地方によってはすまし汁にしたり、とろろごはんやそばに掛けて食べるなど色々な食べ方があるようです。

 

実際に「3日とろろ」で検索をかけたところ、「これが最強の3日とろろだ!」とばかりに色々な種類の食べ方が出てきました。※個人の主観です。

レシピ投稿者の方の地元で多い食べ方なのでしょうが、全部美味しそうです。

 

さて、結局のところ「3日とろろ」とは何なのか?それは…。

 

「1月3日に食べるとろろ」という意味のようです。

 

じ、字面そのままなんかーい…という気持ち…。

3日とろろという「料理」、ではなくて1月3日にとろろを食べるというという「風習」のことだったのですね。

 

ですが、なぜ「1月3日」なのか!

これは気になりますよね!

 

ちゃんと「1月3日」に食べる意味があります。

 


3日とろろを1月3日に食べる理由

3日とろろを1月3日に食べる理由

なぜこの日にわざわざとろろを食べる必要があるのでしょうか。

 

1月3日、みなさんは何をしていますか?

 

家でのんびりお正月特番でしょうか?それとも初詣に行っていたり?もしくは正月早々に働いている方もいるかもしれませんね…。

 

いずれにしろ、年末年始で忘年会や新年会が多くなる季節です。

そうなると普段の食事とは違い酒量や食べる量が増え、胃腸に負担が掛かることでしょう。

そこで「3日とろろ」の出番なのです。

 

とろろに使われる山芋の主成分はカリウム、ビタミンC、ビタミンB1などのビタミン類に加え、山芋の特徴であるネバネバにはムチンという成分が含まれています。

 

このムチン、なんと滋養強壮や疲労回復に効果があります。

 

また、食物繊維と同様に働く難消化性でんぷんが多く、胃腸の働きを良くしてくれます。

さらに驚いたことにとろろにすることで食後の血糖値を抑えてくれるという、低GI食品なのです。(加熱すると効果は半減するそうなので注意)

 

胃腸に優しい成分の多いとろろを年末年始の暴飲暴食で荒れた身体に流し込むことで体調を整えましょうという意味の風習なのですね。

 

すごく納得です。

 

「3日とろろ」を食べることで無病息災、一年は風邪を引かない、などと言われているようですが、この効果を知れば当然ですね。

 

3日とろろはどこ発祥の風習?

3日とろろはどこ発祥の風習?

すごく納得感ある風習の「3日とろろ」、どの地域から広まっていったのでしょうか。

 

主に福島県や宮城県など東北地方に多く見られ、岐阜県の周辺や北関東にも風習が残っているようですが、詳しい発祥の経緯や由来はわかっていないようです。

地域によっては「2日とろろ」「4日とろろ」と呼ぶこともあり、食べる時期や食べ方などは差があるようです。

 

また、いつ頃からとろろを食べるようになったのか、残念なことにこれも正確なところは不明です。

が、慶長元年(1596年)にとろろ汁が有名なお店が開店した、という記述があることから、今から400年以上も前に料理として既に定着していたことがわかります。

 

つまり戦国時代の頃にはもう食べられていたということなのです。

 

小さい頃から食べていたとろろが、自分が生まれる何百年も前から食卓に上がっていたというのは驚きと同時になんだか不思議な気持ちになりますね。

 

そもそもとろろの材料である山芋は本州、四国、九州、沖縄などの温帯〜暖帯地域に分布する植物です。

主な収穫時期は秋の終わり〜春、または初夏に収穫されるものですが、東北地方では寒帯地域であることを考えると収穫時期はさらに遅くなると予想されます。

お正月期間に食べるものとして伝わっている「3日とろろ」の時期と一致しますね。

 

また、山芋は古くから神様への供物として東北地方を中心として関東、中部、関西に広まっていました。

田植えの終わりに「とろろ汁」を神様へ奉納する、または、蛇(昔は「長虫」とも呼ばれていました)を追い払うためのおまじないとして「とろろ汁」を撒いた、という話もあります。

 

山芋から作るとろろ汁は昔から神聖な食べ物として伝わってきたのですね。

 

つまり、「3日とろろ」は、胃腸を整えるという実務的な意味の他にも、おめでたい日に食べる物、という神事的な意味との2つの側面があるものと思われます。

 


まとめ

ここまで「3日とろろ」について紹介してきましたが、ちょっと盛りすぎでは?というくらい、すごい食べ物だということはお分りいただけたかと思います。

また、正確な発祥や由来がはっきりしないながらもとろろ自体がかなり古くから存在する料理だった、ということも驚きです。

 

今回は「3日とろろ」の意味と合わせて、とろろ(山芋)が日本の文化とどのような関わりがあったのかをご紹介させていただきました。

 

他にも日本の神様と密接に関わっている食べ物や風習はたくさんあると思います。

調べれば調べるほど、日本の民族文化がわかってきて楽しいですよ。

 

皆さんも興味が湧いてきましたらぜひ調べてみてください。

 

それでは。

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