豆知識

電流と電圧の違いが分からない!小学生にもわかりやすく教えて!

小学生の理科ですでに、電流と簡単な回路について勉強しますよね。

授業でも乾電池と豆電球といった簡単なものからモーターで動くロボットのようなものまでいろいろな教材を使用します。

電気と電気製品で成り立っているような現代の生活において、子供にとっても非常に興味深い単元なのではないでしょうか。

 

電球が点いた!消えた!とか、明かりが強くなった!弱くなった!といった目に見える変化はわかりやすく、楽しいものです。

 

ところが中学校になって再び電流の単元に出会うと、今度は理論や計算が登場します。

実際にやってみてわかる!といったところから、今度は回路の成り立ちと理屈を図と数値で表さなくてはいけません。

 

あんなに楽しかった電気の授業が、一気になんだか難しくてよくわからないものに…。

 

子供がそんな気持ちになってしまうのを防ぐには、早い段階から「電気」を考えるときの基本的な要素である

「電流」
「電圧」

そして「抵抗」、の概念を具体的に把握しておくことが大切でしょう。

 

それぞれがどんなものなのか、を具体的にイメージすることが出来れば、計算する際の理屈も理解しやすく、学習の助けになるに違いありません。

 

それに、大人のみなさんも、こんなに密接に私たちの生活に関わっている「電流」「電圧」について、改めてその違いをはっきり理解して、説明できるようになっておきたくないですか?

 

そこで今回は、電流と電圧の違いについてお話していきたいと思います!

 


電流と電圧の違いを身近なものに例えてわかりやすく解説!

電流と電圧の違いを身近なものに例えてわかりやすく解説!

電気を表す身近な単位として「A(アンペア)」と「V(ボルト)」がありますね。

さて、どっちが電流で電圧か、はっきり答えることが出来ますか?

 

答えは、A(アンペア)が電流で、V(ボルト)が電圧です。

 

一般家庭では大体電圧100Vで、アンペア数は電力会社との契約によりますが平均30Aと言われています。

さて、このAとかVとか…つまり一体何なんでしょう?

水鉄砲にたとえて考えてみよう

簡単に言うと、

  • 電流とは電気の流れる量
  • 電圧とは電気を押し出す力

となります。

 

電流を水のようなものだとイメージしてみてください。

 

注射器に水が入っているとします。

ピストンをぐっと押すと、穴から水が飛び出しますね。

 

この時の、押す力が電圧で、飛び出た水の量が電流だと考えてみてください。

同じ時間押し続けるとすれば、強い力で押し出したほうが水は勢いよく、たくさん出ます。

 

同じように電圧も、強い(高い)方がより多くの電流が流れます。

そしてたくさんの電流が流れることで、より大きな力を発揮することが出来ます。

 

ちなみに、この注射器のたとえで言えば、針の穴の大きさが抵抗になります。

  • 穴が小さいほど水が流れにくい=抵抗が大きい様子。
  • 穴が大きいほど水が流れやすい=抵抗が小さい様子。

とイメージしてみてください。

 


電流と電圧の関係性!電気がつくのはなぜ?

電流と電圧の関係性!電気がつくのはなぜ?

電流も電圧も、電気に関する力ですが、電流と電圧がどのように作用して電気がつくのでしょうか?

一番わかりやすい、豆電球で考えてみましょう。

 

豆電球をよく観察すると、真ん中のほうにぐるぐる巻きの線が見えますね。

そのぐるぐる巻きの部分を「フィラメント」といいます。

 

フィラメントの部分は通常よりも電流が流れにくくなっています。

ここに、電圧によって押し出された電流(電子)が流れ込むと、それまで順調に流れていた電流が渋滞を起こして、ぶつかり合います。

その電子のぶつかり合いで熱が発生し、光を発するのです。

 

ここで電圧を強くして、さらに流れる電流の量を多くすると、フィラメントの中でより多くの電子がぶつかり合うことになる…つまりより大きいエネルギーが発生し、明るい光となります。

 

このように電流と電圧がかかわることで、電気は光っているんですね。

蛍光灯やモーターなどではまたそれぞれ原理は異なりますが、電流と電圧の関わりは同じです。

 

電流と電圧がどうなると危険?日常生活でも起こりうる事故

電流と電圧がどうなると危険?日常生活でも起こりうる事故

電気関連の事故といえば、火事かもしくは感電がすぐに思い浮かぶことでしょう。

よく、濡れた手でコンセントを触ると危険だ…などといいますが、実際には電圧や電流がどうなると危険な状態だといえるのでしょうか。

 

先ほどからお話しているように、「電圧=電流を流そうとする力」です。

つまり電圧が0Vであれば、そこに電子があっても電流は流れないのです。

 

高圧電線に触れてはいけない、というのもよく聞く言葉ですよね。

電線に凧が引っかかったら、自分で取らずに自治体に連絡する必要がありますが、それは高圧電線に触れることによって起きる事故を防ぐためです。

 

つまり、高電圧な状態で電子に触れると体に多量の電流が流れて危ない、ということになります。

 

一般家庭はだいたい100V、最近では200Vのところも増えていますが、家庭用の電圧では普通問題はありません。

しかし、手が濡れている状態ではやはり危険です。

一般財団法人九州電気保安協会によると、濡れている手というのは、乾いた手に比べて電流に対する抵抗が10分の1になります。

 

つまり超単純に言えば、電流が10倍流れやすい状態です!

その場合、たとえ100Vであっても乾いた手に換算したときの1000V相当の電圧がかかることになります。

 

たくさんの電流が体を流れることは、人体にとって非常に危険なことです。

決して濡れた手で電源を触らないよう、気を付けてくださいね。

 


まとめ

今回は、電流と電圧の関係についてお話させていただきました。

電流とは流れる電気の量、電圧はそれを押し出す力、ということが分かりました。

電流を水にたとえて考えてみると、ずいぶん身近な感じがして、分かりやすくなりますね。

 

電気の世界って、非常に身近な割には目に見えないので、普段どうやって電流や電圧が働いているのか、なんて意識することは少ないですよね。

でも、どういったものなのかイメージできるようになると、自分が生きている世界の成り立ちを一つ知ったような気がして、なんだかちょっとワクワクしませんか?

 

これをきっかけに、科学の世界をちょっと覗いてみるのも楽しいかもしれませんね♪

 

皆さんも是非、電気の世界の基本である「電流」「電圧」をしっかり把握して、その先のステップにスムーズに進む準備をしてくださいね。

電気の世界はさらにもっと奥深くて、理解できた時はとっても楽しいはずですよ。

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