なぜ垢が出てしまうのか、みなさんは考えたことあるでしょうか。
わたしはありませんでした。
そういうものだと思って気にしたこと無かったし…。
垢は落とすべき!というのが一般的な認識かと思いますが、なぜ落とさないといけないのか、垢とは一体何なのか。
身近な汚れ(?)である垢について、ちょっと調べてみました。
(調べてみると意外に肌にとって良い働きをしてたので、垢死すべし!という方はぜひご一読いただければ)
こすると垢が出るのはなぜ?
肌をこすると垢がポロポロと落ちるシーン、みなさんは覚えがあるかと思います。
イヤですよね、身体に汚れが付着してる感じで。
この垢、なぜこすると落ちていくのでしょうか。
垢は、表皮の古い角質が皮膚分泌物と混ざり合ってできるもので、新しい角質ができた際に、剥がれやすい状態で皮膚上に留まっています。
そのため、少し肌をこするだけで「垢」として落ちていくのです。
ちなみにこの「垢」、部位によって呼び名が変わり、頭皮であればフケ、耳の中であれば耳垢などの名称で呼ばれます。
すでに新しい角質ができた場合には、剥がれやすい状態で皮膚上に留まっています。
そのため、 少し肌をこすると「垢」として落ちていくのです。
いずれにしても角質の入れ替えで発生するものです。
垢ですが、脊椎動物の中でも発生の仕方がそれぞれ異なります。
哺乳類は皮膚上に各種の腺が発達しているため、水分が多く含まれ粘土状の垢がでます。
わたしたちのよく知っている垢の形態ですね
鳥類も脚部以外は同様の形の垢がでます。
爬虫類は哺乳類よりも硬質な角質をもっているため、ポロポロと落ちずにまとまったシート状態で剥がれ落ちます。
これを一般的に「脱皮」と呼びます。(あれって…人間でいうところの垢だったんだ…。)
垢がたくさん出るのはなぜ?綺麗に洗えていないから?
こすると垢がたくさん出て、「こんなに垢が出るなんて…身体が汚れてる!?」と思われる方もいるでしょう。
垢が多く出る原因は、「肌のこすりすぎ」または「新陳代謝が悪い」などの理由が考えられます。
前者の「肌のこすりすぎ」ですが、
こすると垢が出る=垢が出るのは身体が汚れているから=こする=垢が出る=こする
…というループを繰り返している方、いませんでしょうか。
肌のこすりすぎによって、新しい角質まで無理やり剥がしている可能性があります。
また、垢と一緒に肌の保湿成分まで落とすことになるため、乾燥が進み、肌の老化が増してしまいますので要注意。
後者の「新陳代謝が悪い」ですが、不摂生な生活や運動不足で代謝が落ちてしまうと新しい細胞を作る力が下がっていき、古い角質が皮膚に張り付いたままになります。
肌の保湿能力もどんどん落ちていくため、これも肌荒れの原因です。
もし肌が荒れてるな…と思った時には食生活や睡眠時間、運動量など見直してみるのが一番です。
そもそも垢の正体とは?落とす方法はある?
そもそも「垢」とはなんなのか。
こんなに垢が嫌われているのに、ほんとに必要だろうか。
垢が出なくなるのであればそれがいい。
そんな垢ですが、身体を守るための重要な機能が2つあります。
1つは、個人差や人種により差はありますが、メラニン色素を堆積して「紫外線を防御」する働き。
もう1つは、垢によって保持された皮脂分泌物と皮膚上の常在細菌によって代謝されたもので肌を弱酸性に保つことで「外部からの病原体を排除」する働きです。
わたしたちの身体の内外では有害な病原体にかからないよう、さまざまな機構が働いています。
その中でも、垢は外から皮膚に向かって付着する有害な病原体や紫外線など、ダメージを与えるものから身体を守る役割を果たしているのです。
つまり、「垢を全て除去する」=「肌が劣化しやすく、また、病気にかかりやすくなる」ということなのです。
とはいっても「垢は落とすもの」という認識が日本では一般的です。
通常、垢は無臭ですが、常在細菌の種類によっては臭いが発生するします。
つまり、入浴などで垢を落とさず、ずっとそのままだと古い角質と常在細菌が混ざり合いどんどん臭いが増していきます。
入浴しないと体臭が強くなる、というのは皮膚上でこういったことが起きていたからなんですね。
いくら垢を落としすぎるといけないとはいえ、体臭が臭くなるというのは生活をする中でよろしくありません。
では、垢を適度に落とすにはどうすればよいでしょうか。
そこはやはり、入浴でしょう。(日本ではこれが一般的かと思います)
シャワーのみ、という方も多いかと思いますが、丁寧に垢を落とすのであれば浴槽に全身浸かるのがベストです。
まず、身体を洗う前に浴槽に浸かって全身を温め、その上で身体を柔らかい布でこすって垢を落とします。
これは古い皮脂を温めて柔らかくし、肌から自然と剥がれやすくするためです。
注意点として、ナイロンなどの荒い布でゴシゴシと肌をこするのはいけません。
古い角質と一緒にできたての新しい角質まで剥がれてしまうため、これも肌荒れの原因となります。(垢がたくさん出る原因としてご紹介させていただきましたね)
また、長風呂や1日に何度も入浴することも肌にはよくありません。
入浴時間が多くなることにより、皮脂と一緒に保湿成分まで流れ出してしまうため、乾燥の原因となります。
自然素材の保湿成分が入った入浴剤などを入れて入ると保湿効果が高まりますので、合わせて参考にしてみてください。
まとめ
ここまで、垢が出る仕組みについてご紹介しました。
垢は落とすだけじゃだめだったんですね。
若い女性は特に垢が出ると気になるかもしれませんが、そこは抑えてください。
垢を全て落とせば肌が綺麗になるかというとそんなことはない、というのが今回のことでご理解いただけたかと思います。
むしろ全部垢を落としきってしまったら、どんな病気にかかるかわかったものではありませんし、肌もどんどん乾燥していってしまいます。
病気のリスクや老化からわたしたちの身体を守ってくれている垢、適度な距離感でのお付き合い(?)をおすすめします。
それでは。
スポンサーリンク
健康の悩みカテゴリーには、健康に関する悩みを解決する記事を掲載しています。
たとえば
「年齢別のベストな睡眠時間」
「コンタクトを付けたまま昼寝をしても大丈夫か」
「タバコにメリットはあるのか?」
など。
もっと健康に関する記事を読みたい方はこちらをクリックしてください。
スポンサーリンク